2009年6月アーカイブ

賃貸に関する明渡と留守の違い

明渡しというのは、賃貸借契約が終了し、かつ賃借人の占有もなくなることで
あり、留守とは、賃貸借契約が終了したかどうかを問わず、賃借人の占有が
ある状態のことです。
前者があった場合に新入居者を入れることは問題ありませんが、後者の場合
には損害賠償の義務を負うことになります。

この賃借人の占有があるかどうかは、社会常識的にみて、賃借人が物件を
事実上支配していると客観的に認められるかどうかによります。
具体的には、賃借人がそこに居住するなど現実に出入りして使用しているか
どうか、家財道具や什器備品などが存するかどうか、賃料は払い続けている
かどうかなどの事情を全体的に考慮することになります。

賃貸借契約が終了しない限り、賃貸人は目的物を賃借人に使用させる義務
を負いますから(民法601条)、新入居者を入れることはこの義務を果たさない
ことになり、これによって賃借人が受けた損害を賠償しなければなりません
(民法415条)。

賃借人が居なくなっても、賃貸借契約が終了しない限り賃貸人には賃貸物件
を賃借人に使用させる義務がありますから、室内に賃借人の家財道具や荷
物などがあるかどうかにかかわりなく、明け渡したと勝手に判断して、新入居
者を入れたりすることはできません。

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